「伊賀忍者回廊第十五番」としても有名な、三重県名張市滝之原に鎮座する「赤岩尾神社」。
ひなち湖を一望できる展望台や、山一つ向こうにある香落渓谷と同様に奇岩が多く、特に柱状節理は見ていて圧倒される御神体となっている山肌は「わざわざ」行って見る価値があると感じています。
しかし、赤岩尾神社へのアクセスはというと、かなり行きにくい。特にバイク初心者の方にとっては「ちょっと行ってみようか」という気軽な気持ちでは危険です。
特に神社への正式なアクセスとなっている「参道」は、かなり危険。
前回4月にお参りしたのですが、そのときは時間が足りなくて「風穴」を実感することができなかったので、今回(2022年5月18日)は「参道」を使ってお参りへ行ってみました。結論から申し上げますと、一部ネットでも見受けられますが「参道は危ない」というのは本当です。正直、僕は次回からのお参りに参道は使いません!手前の林道を使うと心に決めました。
青色が安全な「林道」ルート。赤色が今回走った「参道」で危ないルート。
確かに赤色ルート「参道」の方が駐車スペースから神社まで近いんですが、危険度を考えると青色ルートを推します。
赤岩尾神社へのルート
自宅からのルートは以下のような感じです。木津川市からは三重県の広域農道を使うことで、約90分で赤岩尾神社へ到着できます。郊外に住んでいる人間にとっては「近い」感覚です。都会の方にとっては「遠すぎ」という感覚だと思います。
赤岩尾神社まではこんな道
Googleマップの[A]~[E]です。
この日の気温は24℃。
バイク日和です。三重県の広域農道(伊賀コリドールロード)と使って、名張市の「つつじヶ丘」へ向かいました。理由は「つつじヶ丘」にのんびりできるカフェがあるから。そこから県道693号線で国道422号線へ出て北上し「赤岩尾神社」へ向かいました。
国道422号線を北へ走り「やなひろ文化財公園」を越えて400mくらい走ったところに「林道」と書かれた標識が出てきます。
標識に従って右折し「林道」へ入って行きます。
この林道は急な上り坂ですが、路面は荒れ過ぎていないのと道幅があるので初心者の方でも安心して走れます。そして、この林道から赤岩尾神社の駐車場へも入れます。でも、今回は敢えて正式なアクセスとなっている「参道」を選んでみました。
赤岩尾神社への参道
赤岩尾神社への参道入り口は県道692号線沿いにあります。北から南へ向かって走ると、右手に「赤岩尾神社 参道」と書かれた看板が草の陰に見つかります。
ちょっと引いたアングルで見るとこんな感じです。高速走行していると見落とします。それくらい「ひっそり」とした目印です。若干ですが、道の端が入り口方向に向かって広くなっていることで気づくことができます。
で、この右手側の少し下り坂になっていて先の見えないところへと入って行きます。
すると、いきなり「ガツン」とバイクが上下に揺れるくらい道が荒れております。砂利がいっぱい。ダートのキライな人は入ってはいけません。そして深い轍があります。タイヤが取られてハンドルが振れます。
スポーツバイクで入る人もいるようですが、カウルの下側は石が飛んで傷が付くこと間違いないですね。エキパイをチタンとかに交換されている方ですと、石が飛んで当たるので気が気じゃないと思います。ちょっとでもキズが付いたら嫌な人は近づかない方がいいです。
少し進むと路面の荒れはマシになりますが、整備されていない険道であることに変わりはありません。道の真ん中に折れた枝が落下しています。上手く乗り越えましょう。油断するとバランスを崩します。
おまけに写真を見るとわかりますが、道幅は車1台分のみ。ガードレールもありませんから、対向から4輪がやってきたらおしまいです。離合するのはお互い高いレベルのテクニックと意思疎通が必要。間違っても「オラってる」人だと離合不可能。二輪の場合、神社から戻ってくる方向ですと左車線は崖側になるので、無理に4輪が入ってくると落とされます。
こういう道がしばらく続きます。そしてこういう道のまま、大きく回り込んだカーブが2箇所くらいあります。カーブに入ると対向は全く見えません。そんなに利用者も多くないので大丈夫だと思いますが、万が一対向が来たら最悪です。そんなカーブを抜けて行くと、前方が少し開けて明るくなります。
ここまでくるともう一息です。先には開けた駐車場が待っています。
駐車場から今出てきた参道を見ると、こんな風になっています。
他に参拝者はいないので、ひろびろとした駐車場にバイクを二台停めました
駐車場にバイクを停めて前を見ると、ひなち湖を一望できる展望台があります。めちゃくちゃ眺め良し!
この参道を使うのは覚悟が要ります。それよりも、4月に参拝したときに使った手前の林道の方が坂の角度は急ですが安全です。ということで、私は急坂の林道利用を強くおすすめします。こっちよりは絶対安全。バイク初心者でも安心です。
さて、ここからお参りへ行きます。
お参りと風穴
ここからはハイキングです。歩きやすい靴をおすすめします。季節も良いので、新緑と花が美しい景色を作っています。
思っているよりも坂道を歩きます。ここからの参道については前回訪問したときのブログをご覧ください。
本殿へ到着すると、そこからさらに奥へ続く参道があります。赤い手すりが続いているのでわかります。
参道というよりも、崖の間を歩くイメージです。ゴロゴロと岩が落ちているので足元にご注意ください。転ぶとそれなりに怪我します。
赤い手すりが下っていきます。どこまで続くんだろうという感じです。
まだまだ下っていきます。
下まで行ったら、今度は急な上りになります。山肌に沿って手すりを付けただけということがわかります。人工的な雰囲気はゼロです。
回り込みながら上っていきます。手すりは安全のために持っていましょう。シカゴファイヤーでも「手すりを放すな!」と小隊長が言ってましたから間違いありません。
前方に鳥居が見えてきました。あそこに風穴がありそうです。
鳥居の向こうに風穴発見。
中を覗くと、、、何もなくて良かった。
風穴に手をかざしますと、とても冷たい風が吹いています。不思議なくらい安定した風量。
風穴の近くに立っているだけで寒さを感じました。山のどこかから入った風が、山の中で冷やされて出てきているんでしょうね。どこから入っているのか知りたいところです。でも、入るのはNGっぽいので止めておきましょう。川口隊長なら許可を取って侵入できたかもしれませんが、今の時代では無理ですね。
風穴を実感したので戻ります。今来た道を見ると結構険しいです。夏場でもサンダルとかNGです。ケガします。
本殿にもう一度お参りして帰ります。
本殿上の柱状節理。圧倒されます。どうしたらこういう形になるんだろう。
本殿下にある御朱印を頂くところで少し休憩していると、木の板の中からゴソゴソと音がしてまして、その音の近くには木くずがパラパラと落ちてるんですね。ジッと動かずに待っていると、中から蜂っぽい虫が出てきました。
木を削っているようです。巣を作るために木くずが欲しいのでしょうか。それともミネラル補充?
キレイに穴を開けていました。職人の気概を感じました。
帰りも仕方ないので参道を通ります。
参道を使ってやってくると、帰りも参道を使わなければいけません。なぜなら一本道だから。
出発して険道へ入って行きます。
参道を無事通過して県道692号線に出ました。途中、参道で止まって撮影しようかと思いましたが、もし4輪が入ってきたらと思うと面倒なので、、、できるだけ早く抜けようということになり、途中の撮影は断念しました。それくらい余裕が無い区間です。
さいごに
この日の走行は143kmくらいでした。日帰りツーリングとしては丁度いいくらいの距離です。
京都府南部や滋賀県南部、奈良県北部の人なら、比較的渋滞も無く楽しめるコースです。
赤岩尾神社は勝負運が向上するとも言われていますので、転職や起業、婚活や就活などで「なかなか良い出会いがない」と悩んでいる方にもおすすめです。人との出会いって縁と言われますが、ある意味「勝負運」でもありますから。