伊賀市街の西側に昔からある「名阪上野ドライブイン」。名阪国道「大内」ICの横です。
バイクの免許を取得してから、何度も利用させていただいた休憩場所ですが、令和4年(2022年)3月31日をもって、55年の営業を終了するという話を今年の初めに知りました。いよいよ閉店という時期が近づいてきたので、お礼の訪問へ出掛けてきました。
名阪上野ドライブインの場所
名阪国道の真横にあります。バイクの免許を取得した36年前は、この辺りにはドライブインしかなく、大型の観光バスもドライブインを利用していたのを覚えています。
今の状態からはイメージできませんが、駐車場へ入りづらいくらい車と人が居た記憶もあります。とにかく伊勢方面や亀山方面へ向かうためには、ここから名阪国道へ入るので一旦ドライブインに集まって休憩してスタートというのが定番でした。
36年のお礼訪問
訪問したのは2022年2月27日。カレンダーでは2月ですが、とても暖かく(気温13℃)3月みたいな穏やかで晴れた日でした。
まずは木津川市をスタートし、国道163号線で笠置方面へ向かいます。いつものコースです。10日ほど前に走った時は3℃だったので、同じ道を走っている気がしません。
笠置のキャンプ場も人出が増えていました。気温が高くなると人が増えるので徐々にテントのスペースが詰まってきています。4月に入ると、海水浴場の「イモ洗い」に近い状態へ様変わりします。それくらいコロナになってからキャンパーが増えています。
正月堂経由~やぶっちゃ
笠置を通過し、大河原バイパスの坂を駆け上がっていきます。
月ヶ瀬方面へ向かって走っていきます。程よいコーナーがあるので楽しめる区間です。
しばらく進むと「道の駅みなみやましろ」の標識が出てきます。標識の少し先(Googleマップの[B])を左折しますので下り坂を減速。
Googleマップ[B]を左折して農道へ入って行きます。
こちらから裏道を使って「正月堂」を経由し、「やぶっちゃの湯」横を通って道の駅をバイパスし、旧国道163号線で伊賀三軒家の交差点へ。
伊賀三軒家で国道163号線へ合流し、伊賀市街へ向かって進みます。
伊賀市街へ向けて走っていくと右手にミニストップが出てきます。これが目印です。
ミニストップのすぐ先にある交差点「長田」を右折します。Googleマップの[C]のポイントです。
右折すると、走りやすい広域農道「伊賀コリドールロード」へ勝手に入ります。
伊賀コリドールロードで名阪国道大内インターへ
伊賀コリドールロードへ入ると、ぜひ左右を眺めてみてください。
のどかな景色を堪能できます。
農作業が始まっています。春がそこまで来ている証拠です。
一本道なので迷うことはありません。道なりに進んで行きます。すると大内のインターが近づいてきます。インター手前に右折できる道が出てきますが、直進してください。
直進すると、すぐ左手に「名阪上野ドライブイン」が出てきます。
名阪上野ドライブイン
Googleマップの[D]が名阪上野ドライブインです。
昔は多くの観光バスがやってきていた場所だけあり、駐車場はかなり広くなっています。今回、私たちは西側の端へバイクを入れました。
駐車場から名阪上野ドライブインを眺めますと、とにかく横に長い建物なのが特徴的です。
ここが満員に近いくらい人で溢れてました。昔は。トイレも大型バスから降りてくる観光客へ対応するため、一般的なドライブインよりも広く多くなっています。それくらい混雑が予想されるドライブインだったということです。
建物の中央付近を見ると、屋根の上に大変個性的な「ネコ忍者」が居ます。
ネコ忍者の左側(西側)には、子分の忍者でしょうか。幼さの残る見習い中のような忍者がポーズを決めています。
駐車場には「閉店セール」のノボリが多数。
大型ドライブインとしての役割が終わったんだなぁ~、と感じる瞬間です。丹波の「やまがた屋」も同じですが、ニーズがなくなってくるんですね。
ドライブインの屋根には、ネコ忍者と見習い忍者の他に3忍者がポーズを決めています。
閉店までに訪問された人は、屋根の上の忍者たちを写真に収めておいてください。こういうの、令和の時代では消滅していく気がします。
ドライブインへ入る自動ドアには、閉店のメッセージが貼られておりました。
3月31日までは「本セール」ということなので、思い出に買い物を楽しんでいただきたいと思います。
お土産物コーナーの方の入り口横には、「伊勢虎屋ういろ」の年季が入った看板が立てかけられています。木製のこういう看板も見かけなくなりました。
駐車場から少し引いて撮影しました。ネコ忍者は笑顔で手裏剣を投げているようです。ちょっと危ない忍者の雰囲気を感じます。
見落としそな西側の屋根の端には、テレビアンテナと一緒になった風見鶏があります。こういうのも、道の駅では見かけない品です。
少しずつ人と車が増えてきたので、そろそろ退散しようとしたのですが、何かお土産を買おうということになりました。
しかし、この日はリュックもサイドバッグも持ってきていませんでした。お土産が入るのはZ125PROのシートバッグだけ。
「大きさ優先」で選んだ結果、伊賀上野の名産ではなく「赤福」を購入。
ちょっと無理やり感がありましたが、Z125PROのシートバッグへギュギュっと押し込んで積載完了。
来た道を戻って帰ります。
遠くに「伊賀城」が見えています。
高原のような伊賀コリドールロードを快走し、国道163号線へ出て西へ向かって木津川市へ。
少しずつ車も増えてきましたので、渋滞になる前の良い時間帯に帰ってこられたなというところです。
無事に帰宅しまして、距離を見ると91km。
約3時間くらいの近場の旅でした。
さいごに
今回訪問した「名阪上野ドライブイン」は、京都府南部や大阪方面から亀山や鈴鹿方面へ向かう昔のライダーにとっては憩いの場所だったことは間違いありません。
しかし、最近では観光バスも通過するようになりましたし、車も大型化して「疲れない」「速い」ということで休憩せずに通過。バイクも通過。こういう時代の流れには勝てなかったのでしょう。
そして、道の駅も激増していますし、コンビニもあちこちにあります。ドライブインという場所の意味が薄れていることは、あちこち走りに行くと肌で感じます。
時代の流れで考えると「役目が終わった」ということなのですが、どこも同じような道の駅や、どこも同じコンビニとは違った魅力がドライブインにはありました。これから個性と魅力のあるドライブインは登場しないと思いますが、時代が一巡して復活してくれたら、ツーリングが今よりももっと楽しい体験になると思います。