京都府南山城村の恋路橋から三重県伊賀市の正月堂、岩倉峡公園、西山の棚田を巡る、県境に点在する地元民も見落としそうな穴場スポットツーリングを紹介します。
このルート、狭い道でも走りやすい原付二種におすすめです。ゆっくり走って景色を見て楽しめます。原付二種デビューされた方が冒険気分を味わえるコースだと思います。
地元民も見落とす京都と三重の県境穴場ツーリングコース by GoogleMap
このコースは、2021年10月20日に走った内容です。
今回のポイントにはそれぞれの場所に適した季節があります。恋路橋なら「夏」、正月堂は「冬」、岩倉峡は「春」、西山の棚田は「秋」。季節が変わるたびに巡って景色の移り変わりを見つけるのも楽しいと思います。
夏:恋路橋【京都府】
※Googleマップの[B]
Googleマップの[A]からスタートして、国道163号線を東へ向かって進みます。
加茂を通過し、しばらく道なりに進むと「笠置キャンプ場」へ行くための笠置大橋が右手に出てきます。今回は大橋を渡らずに直進し、木津川の流れに沿って直進します。
国道163号線と府道82号線に分岐するところまで進みます。標識には「南山城村役場」は右へ進むように書かれていますので、誘導に従って右側の府道82号線へ入りましょう。
府道82号線を進むと、右手に木津川を見ながら走れます。そのまま直進していくと左手に「JR大河原駅」が出てきますので、そこで一旦止まります。そして、Uターンして来た道をほんの少しだけ戻ると、木津川へ降りていく坂道が出てきます。
細い坂道ですが、SUVも入れますのでバイクなら余裕です。降り口には看板があります。
安心して降りて行きましょう。
下まで降りていくと左に空き地がありますので、そこにバイクを停められます。
バイクのスタンドを出すときは倒れないか確認しましょう。地面は硬めの砂地です。
徒歩で散策できます。空き地からは、木津川が間近に見えます。
そして、このポイントの一番のウリ「恋路橋」。沈下橋です。
この橋は、今も生活道路です。郵便屋さんも普通に使っています。
沈下橋を渡りながら見ると、こういう風景になります。夏にピッタリの景色です。ただし、季節を問わず増水しているときは近寄らない方が身のためです。
そして、見落としてほしくないのが沈下橋の右側の隅。ぜひ注目してください。ハート型の石と共に石碑があります。「恋」というキーワードから、女子ウケを狙ったデザインではないかと。ちょっと俗っぽい。
で、このポイントですが、写真だけでは広さや長さがわかりづらいですね。そこで、比較しやすい写真を用意しました。
まずは、バイクを停めている空き地の広さから。
次は、沈下橋の長さ。
沈下橋を渡った向こう側には「恋志谷神社」があります。京都の縁結びパワースポットとも言われていますので、縁結びや恋愛成就を願う方はお参りしてみてください。カップルにおすすめ。
「恋志谷神社」については、ホームページ「お茶の京都」から詳細をご覧いただけます。
沈下橋の「恋路橋」はバイクに乗ったまま渡れます。神社へ行く方はバイクに乗って橋を渡っていきましょう。神社に駐車場があります。
冬:正月堂【三重県】
※Googleマップの[D]
恋路橋から府道82号線を東へ向かって進むと、国道163号線へ合流します。
国道163号線に入ってからは快走し、Googleマップの[C]のポイントを目指します。写真の看板が見えたら左折します。まっすぐ進むとすぐそこが「道の駅みなみやましろ村」です。
信号はありません。ゆっくりと左折して狭い生活道路に入ります。
日本の原風景を堪能できます。
少し進むと、ちょっと右へカーブしているところへ出てきます。左手にはコーナーミラーあり。直進は大変狭い道あり。
道なりに右へ曲がっていきます。すると「奥田公民館」の標識が登場します。ここを直進して山に入って行きます。
想像どおり、山の中の生活道路になっています。
これだけでも、ちょっとした冒険気分になれますが、進むともっと冒険気分になれます。
田んぼの中を走っていくと、道が急に開け集落が出てきます。ハイキング用の標識も出ています。観光しやすいように配慮(対策)されているようです。
道なりに進んで行きます。この後は特に険しいところもなく、スムーズに田舎道を走れます。走っていると左手に立派なお寺が突然出現!お寺の正面に少し空き地があるのでバイクを滑り込ませます。
ここが「正月堂(しょうがつどう)」です。
正月堂のスケジュールや詳しい由緒は、以下のホームページからご覧いただけます。
本尊の十一面観音の修法会が旧正月におこなわれることから「正月堂」の呼び名が広がったということなので、冬に訪れるのがおすすめです。
春:岩倉峡公園周辺【三重県】
※Googleマップの[F]
正月堂の前から東(伊賀市街)へ向かって進みます。
写真を見て頂くとわかりますが、左右に1本ずつ道があります。さらに、写っていないですが左にもう1本あります。けっこうややこしい。
そんなことを誰もが感じるのでしょう。親切に道標が設置されていました。
でも、これはこれでわかりにくい。伝えたいことがたくさんありすぎ。今回は、伊賀市街へ向かいたいので「島ヶ原駅」を指している方向へ進みました。
上の写真で見ると左側の道へ入ります。
進んで行くと道標はあるのですが、傾いているので残念ながら良くわかりません。これ、山中だったら遭難するよ。
まわりを見渡すと、広い道が右にありまして、下の方まで行けそう。
ということで迷うことなく、この道を選びます。走り出すと景色が開けます。若干小高くなっているので見晴らしがいいんです。既に稲刈りが終わっていたのですが、9月下旬に走れば黄金色のパッチワークのように見えたはずです。
JR島ヶ原駅へ近づくと、右手に木津川が見えてきます。木津川に沿うように道があります。下り坂のため遠くの集落まで良く見えます。日本らしい風景が見られます。
そのまま道なりに進むと、島ヶ原大橋が見えます。交差点を右折して大橋を渡ります。
ここで、空模様が気になってきました。かなり雲が増えてきたので、気温がグッと下がったため寒い。ここまで休憩もしていないし、寒いので近くのファミリーマート伊賀三軒屋店へ向かうことに。
大橋を渡って道なりに進むと、Googleマップの[E]ファミリーマート伊賀三軒屋店へ到着できます。一本道なので迷うことはありません。
ファミリーマートのイートインを使ってしばし休憩。今回のルートを冬に走る方は、ここのコンビニで休憩し、体を温めてから再スタートされることをおすすめします。
さて、20分くらいゆっくりと休憩していると、空模様も晴れに戻ったので再スタート。コンビニ前の国道163号線を東へ進みます。
青空の下、右手にミニストップが見えます。ミニストップが見えたら減速し、次に出てくる交差点「長田」を左折。
山に向かって進んで行くと、広域農道への順路を示した標識が出てきます。ここ、注意です。岩倉峡公園へ行くためには「直進」します。
直進すると、小さな橋が出てきます。そのまま橋を渡ります。
橋の下には木津川が流れています。のどかな光景です。春から夏は川遊びできそう。
橋を渡り終えたら左へ。急な坂と狭い道が待っていますが気にせず進みます。
木津川の真横を走れます。
木津川と反対側には、無料駐車場が完備されています。ここに車やバイクを停めて散策するのも楽しいですね。春ならピクニックも楽しめると思います。
夏に来ても、川で涼みながらお弁当を広げて楽しめそう。
車道の下に歩道があるので、より川へ近づけます。
川沿いに進んで行くと、第3無料駐車場が右手に出てきます。このあたりは少し広くなります。
このポイントがGoogleマップの[F]、岩倉峡公園です。
次の写真を見てもらうとわかりやすいのですが、この周辺は桜並木になっています。
春に通ると、かなりの桜が満開になっていることでしょう。
上の写真の小さな小さな橋を渡って、右へ曲がります。すると、ここも桜の木がいっぱい。
細い道を進んで行くと、あちこちに桜の木が植わっています。
ここの並木が満開になると、桜のアーチがキレイにできるのでないでしょうか。桜の時期はバイクで通れないかもしれませんが、その場合は無料駐車場へ停めて散策する価値があると思います。
桜並木を過ぎると、農道に変化します。おそらく地元の軽トラしか走っていない。そんな雰囲気が伝わってきます。
こういう道が出てくると、原付二種は行きたくなります。Uターンしようなんて思いません。進む。それしかありません。
山に向かって田んぼの中を進みます。これは「あぜ道」と言ってもいいでしょう。原付二種ならではの楽しみ方です。大型バイクは止めておきましょう。
別れ道が出てきていますが、直進します。ただ、どこまで続いているのか全然わかりません。何となく、広い道へ出られそうな気配があるので進んでいます。
すると、伊賀コリドールロードの真横に出てこられました。
写真の中央に左へ曲がっている道があります。この道を左手からカメラ視点の方へ出てきました(赤い矢印)。出てくる最後の坂は意外に急でした。
「あぜ道」のままだったら、Uターンするスペースもないので立往生するところだった。出られてよかった。原二ならではのリスクの楽しみ方です。
ここはクロスカブやハンターカブ、スーパーカブでも走ってほしい。田園の風景に溶け込んで、いい雰囲気になると思います。
秋:西山の棚田【三重県】
※Googleマップの[G]
「あぜ道」から伊賀コリドールロードの横へ出てきましたので、次は「西山の棚田」へ向かいます。
向かう方向は、出てきた方向と逆なのでUターンします。
車もほとんど走っていないので、原付二種でも快走できます。コーナーも程よくあるため、バイクらしい楽しみもあります。
集落の横を進み田園区間に入って行くと、左手に人影が・・・。
一人はベンチに座って田んぼを眺め、もう一人は梯子に昇っている。
ここが展望台なんだなと、ということで停車。
バイクを降り、歩いて展望へ入ると棚田が足元に広がっています。
今回訪問したタイミングでは稲刈りが終わっていたので、一番美しい時期を見過ごしてしまいました。残念!
来年はタイミングを合わせて訪問してみます。
この「西山の棚田」ですが、国の指定を受けているスポットのようです。
『棚田一望の展望公園 住民ら完成祝う 伊賀市西山』伊賀タウン情報ユー
これは地元民も知らないのではないでしょうか?何度も前を走っていた私たちは、全く知りませんでした。
さて、この展望台には先客がおられました。どんな方がくつろいでおられるのかなと気になりまして近づいてみると・・・ちょっと、これ、案山子やん!?
ベンチに座っている人の持ち物に注意!なぜ、ピンクのクマ?。なぜこの「ぬいぐるみ」?
ということで、案山子が居る場所を遠目に見ると、こんな感じになっています。
ベンチとテーブルがあるので、ピンクのクマを見ながらランチも可能。おにぎりやサンドウィッチが似合いそうです。
梯子に昇る案山子の右横に「展望台」が用意されていました。公園部分から棚田へ突き出すように設置されています。
展望台は、めちゃくちゃシンプル!わかりやすい!見やすい!展望台から見ると、棚田がより見やすくなっています。
稲刈り前だと大変美しい景色でしょう。まさに「パッチワーク」の状態を楽しむことができるはず。来年の9月は訪問しておきたいスポットです。
お決まりの「道の駅みなみやましろ」でトイレ休憩【京都府】
「西山の棚田」から西へ向かって出発。島ヶ原の「やぶっちゃの湯」を通過して国道163号線へ出ます。163号線との交差点で右折。バイクツーリングの方が立ち寄られる「道の駅みなみやましろ」へ。
気温が下がってきたので、念のためトイレ休憩へ。
道の駅からは、正面に茶畑が見えます。
この日も道の駅は賑わっておりました。基本的に何を買っても高いのですが、わざわざ人がやってきます。
道の駅から出て国道163号線を西へ向かって走り、笠置の「ドライブイン大扇」を通過。
行きに通ったのと同じルートを使って帰宅しました。
モンキーのメーターでは総行程82.5kmの旅でした。
さいごに
今回のルートは、地元民も見落とす(もしかしたら知らない)ツーリングスポットかもしれません。比較的有名なのは「恋路橋」くらいでしょうか。
最後に、今回巡った4箇所に適した季節をまとめておきます。
- 春:岩倉峡公園周辺【三重県】
- 夏:恋路橋【京都府】
- 秋:西山の棚田【三重県】
- 冬:正月堂【三重県】
参考にして各スポットを巡っていただけるとうれしいです。