2020年10月に奥さんが「カワサキ Z125PRO」を購入したため、一緒に私も原付二種バイク「ホンダ モンキー125」を購入しました。納車された2020年10月から5ヶ月、ほぼ毎週近場のコース(70km~100km)や1泊ツーリングに使い、普段の移動でも走ってみた雰囲気を紹介したいと思います。

スペック

まずはモンキー125の基本スペックをご覧ください。記載内容は公式ページと購入時についていた説明書を参考にしています。

車名・型式ホンダ・2BJ-JB02
全長(mm)1,710
全幅(mm)755
全高(mm)1,030
軸距(mm)1,155
最低地上高(mm)160
シート高(mm)775
車両重量(kg)105(ABSは107)
乗車定員(人)1
最小回転半径(m)1.9
エンジン型式JB02E
エンジン種類空冷4ストロークOHC単気筒
総排気量(cm³)124
内径×行程(mm)52.4×57.9
圧縮比9.3
最高出力(kW[PS]/rpm)6.9[9.4]/7,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)11[1.1]/5,250
燃料供給装置形式電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式セルフ式
点火装置形式フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L)5.6(内、予備タンク約1.8)
クラッチ形式湿式多板コイルスプリング式
変速機形式常時噛合式4段リターン
変速比 1速2.500
変速比 2速1.550
変速比 3速1.150
変速比 4速0.923
減速比(1次/2次)3.350/2.266
キャスター角(度)25° 00′
トレール量(mm)82
タイヤ 前120/80-12 65J
タイヤ 後130/80-12 69J
ブレーキ形式 前油圧式ディスク
ブレーキ形式 後油圧式ディスク
懸架方式 前テレスコピック式
懸架方式 後スイングアーム式
フレーム形式バックボーン
製造事業者Thai Honda Manufacturing Co., Ltd.
製造国タイ
参考:本田技研工業株式会社

HONDA Monkey125 スペックの詳細はこちらをクリックして公式ページをご覧ください。

足つき

身長168cm男性ですと両足が完璧に付きます。膝も曲がった状態なので停車時も安心です。ちなみに身長158cmの奥さんも足付きは良いですが、シート幅があるので真っ直ぐ下に足が降ろしづらいのでちょっと苦戦するときがあります。しかし、下の写真のように座り方を工夫すると解決します。

小柄な方のモンキー125の座り方と足つき参考画像
気持ち前寄りに座ると足つきは問題なし!

女性の方で160cm以下の方はシート幅を考えて、気持ち前寄り(タンク側)へ座ることを前提に購入されると安心して乗れます。

ハンドリング

めちゃくちゃ素直です。さすがホンダさんです。ストレスなく左右に切れます。フルロックも余裕です。ちなみにアクセルは軽いので回しやすいです。ここもホンダさんらしい仕上がりです。

メーター

見やすさは問題ありません。昼でも夜でも見やすいです。キーを入れてONにすると「サルの目」がウィンクしてくれます。可愛いです。

エンジン回転数を示すタコメーターがありません。そのため慣らし運転中はエンジン回転数がわかりません。何となくで慣らしをするしかありません。また、慣らしが終わってからはシフトチェンジするタイミングを回転数で測れませんので、音や振動で判断する必要があります。気になる方は武川やKITACOのタコメーターを取り付けましょう。

また、最近のバイクでは普通に装着されている

  • 時計
  • シフトのインジケーター(Nとか1とか変速状況が表示されるやつ)

がありません。特に不便を感じるのが時計です。これはメーター内に入れてほしかったです。通勤でモンキーを使う方は注意が必要です。ホームセンターで1200円くらいの防水仕様の腕時計(ゴムベルトのもの)を購入し、ハンドルのどこかに括り付ければ解決はします。

距離計に関しては優秀です。通常の距離計以外に2つのトリップが付いています。トリップAを給油メーター用。トリップBをツーリングの走行距離用。こんな風に私は使っています。

積載性

荷物を載せるのに便利なキャリアは標準装備ではありません。本田純正キャリアもリコールでなくなったので、アフターパーツから選んで購入することになります。ただ、キャリアが大きいと重い荷物を載せられるのですが見た目がイマイチになります。反対に、こじんまりとしたキャリアですとシルエットは良いのですが積載量に限りが出ます。ということで、私は迷った末、今のところは「キャリアなし」で過ごしています。

積載性アップの方法

購入したままでは「ほぼゼロ」です。積載性をアップする場合、簡単にできるのは次の2つです。

  1. バックパックを背負う
  2. タンクバックを付ける

私は両方使っています。遠出するときや泊りでツーリングへ行くときは、サイドバックを取り付けています(タンクバッグやサイドバックを使った積載UPに関しては下のブログをご覧ください)。

二名乗車NG

気をつけないといけないのは、モンキー125は125cc原付二種カテゴリーのバイクですが「二名乗車」できません。一人乗り専用です。ということはタンデムステップや後部シート用のシートベルトがありませんので、ツーリングネットやロープを引っ掛ける場所が少ないということです。むかし乗っていたヤマハのSDR200みたいです。

座り心地

見た目でわかりますが「フカフカ」シートなのでお尻がまったく痛くなりません。いくらでも走り続けられます。これは4速ミッションのグロムと違うところです。グロムをレンタルしてツーリングへ行ったとき、少し走っただけでお尻が痛くなりました(NSRの「板シート」みたいな印象でした)。モンキー125はお尻に優しいですから、ロングツーリングにも向いていると思います。

足回り

トコトコ走るならモンキー125の足回りは問題なし
スポーツ走行しなければ快適です

ホイルベースが短いこと。タイヤが小さいこと。リアサスが柔らかいこと。シートがフカフカなこと。このような理由が重なることで小さなギャップも拾いやすく上下にハネやすいです。

大きなギャップは避けるかスタンディング(または中腰)でクリアしましょう。気になる人はリアサスを武川やKITACOやデイトナなどのパーツに交換するという方法もあります。今のところ私は純正のままですが、タイミングが合えば交換したいパーツです。

ブレーキ

ブレーキに関しては良く効きます。前後ディスクブレーキなので不安はありません。これは走り方だと思いますが、私の場合はフロントブレーキの慣らしが終わり当たりが付き始めると、ブレーキがレバーの遠い位置から効き始めるようになりました。手の小さい方は渋滞に入って何度もブレーキをかけると、レバーが遠くに感じるため、手が疲れて痛くなってくるかもしれないです。

走り

京都府南部山城地方在住のため、主に国道1号線や163号線、24号線や307号線などダンプカーや大型トラックの走る道路を流すことが多いのですが、十分に流れに乗って走れます。急な上り坂はパワー不足なので苦しいですが、2速と3速をフル活用すれば結構がんばれます。

追い越し車線を使っての追い越しや、登坂車線を使わずに上り坂をガンガン走るのは全く向いていません。注意したいのは「ゆるやかな上り坂」です。少し意識してエンジンを回さないと(引っ張らないと)、少しずつ速度が落ちていきます。落ちすぎると元の速度へ復活するのに時間が掛かりますので、後続車のマナーによっては煽られます。「上りかな」と感じたらキープレフトを選びましょう。

走っていて「気持ちいい!」と感じるのは、平坦な道を4速50km前後キープで走ると大変楽しくなります。「バイクに乗って走ってる!」という言葉がピッタリです。免許を取って初めてバイクに乗ったときの感覚が蘇ってきます。モンキー125が初めて乗るバイクになる方には、ぜひ味わっていただきたい走り方です。

燃費

走り方によりますが、これまでの平均としてはリッター56km~65kmくらいです。2速と3速を使ってスポーツ走行すると56kmくらいになります。ロングツーリングで4速キープできるとリッター60kmを簡単に超えます。慣らし運転中はリッター67kmでした。

ガンガン回して乗らずに、トコトコと4速をフルに使って心地よく走るならリッター63kmは余裕で目指せます。結果、予備タンクを使わずに約200kmは走り続けられます。ガス欠寸前まで使うと300kmくらいは行けると思いますが、止まったときが怖いのでおすすめできません。燃料メーターが点滅したら給油しましょう。

排気音

バイクで気になるのが排気音です。モンキー125の排気音は「ほぼゼロ」です。冷えたエンジンから始動し回転数が高い間は若干「ボボボボー」とマフラーから音が聞こえます。でも通常の回転数に戻るとほとんど聞こえなくなります。「エンジン止まった?」って不安になることがあります。

走っているときも同じですが、マフラーからの音よりもエンジン音が聞こえます。長いトンネルへ入った時くらいですね。トンネルの真ん中あたりで排気音がトンネル内に反響して低い音で「ブォ~ン」と聞こえます。

排気音がしないと気分が乗らない!そんな方は、アフターパーツでマフラー交換が必要です。

総合評価

見た目も走りも楽しいバイクです。バイクも小さいので取り回しも楽ですし、渋滞にはまっても重くないので楽ちんです。低速も粘りがあって安定しているので、小回りもしやすいです(Uターンも安心です)。

ガンガン走りたい人には向かないバイクですが、自分のペースでバイクを使って気軽に旅や日常の風景を楽しみたい方におすすめです。あえて言えば値段がもう少し(3~5万円)安いと最高ですね。